導入事例
上質な素材とデザインが支持されるバッグブランドCAL
アイルが提供する販売・在庫管理システムの「アラジンオフィス(※1)」とポイント・顧客情報一元管理ソフト「CROSS POINT(クロスポイント)」を同時期に導入したのが、株式会社クーだ。
実店舗とECサイトの一元管理で、リアルな顧客像が明らかになり、買い上げ客数も売上も大幅にアップした。
<<月刊ファッション販売2017年9月号 より抜粋>>
導入の背景
在庫管理の精度向上とオムニチャネル化の必要性を実感
20代女性中心に人気のアパレルブランドPOU DOU DOU
革中心のバッグ専門店のCAL(カル)、“おしゃれを楽しもう”をコンセプトに、可愛らしさと遊び心のあるバッグやファッショングッズを揃えるMagical Box(マジカルボックス)、20代を中心とする女性向けアパレルブランドPOU DOU DOU(プー・ドゥー・ドゥー)など、東京、大阪、札幌、福岡に30店舗を展開するのが株式会社クーだ。1997年に創業、卸とOEMと小売を手掛け、オリジナルブランドの衣料品、雑貨を幅広く提供している。
同社がアイルの販売管理・在庫管理システムの「アラジンオフィス」の導入を決めたのは2016年のことだ。基幹システムが古く、不安定だったこと。事業の柱にアパレルの小売りが加わって、在庫管理の精度を上げたいと考えたことが導入の決め手になった。
オムニチャネル化の本格的な始動
「売上のEC比率はさらに伸びる余地がある」と草野 正志 代表取締役社長
「システムの安定性とファッション業界で多くの導入実績を持っていること。そして総合的なフォロー体制を評価」(草野 正志 代表取締役社長)して「アラジンオフィス」導入を決めた同社だが、その過程で他にも必要なシステムがあることが浮かび上がってきた。
「わが社では実店舗とEC、SNSを運営していましたのでマルチチャネルにはなっていたのですが、それらを(統合・連動させて)オムニチャネル化させたかった。以前から考えていましたが、いよいよ本格的に始めることにしました」(谷口 憲司 専務取締役)。
そのために必要なのが実店舗とECサイトの一元管理だった。内田 利彦 取締役営業本部長は「あるセグメントのお客様に対して、プッシュ型の情報配信をしていきたかった。そのためには、どのような方が、どのような商品を購入して、何をお勧めすれば一番効果的なのか。それを知る必要がありました」と語る。
店舗とECとの連動、その一歩としての顧客の一元管理。2016年10月、同社はまずPOU DOU DOUの実店舗とECサイトにアイルのポイント管理システム「CROSS POINT」を導入した。同時にスマートフォン用のアプリも作り、顧客がアプリ上で買い物もポイント管理もできるようにした。今年4月に全ブランドにも対象を広げると、期待以上の大きな効果が明らかになった。
導入の効果
店舗とECの連動で売上増。顧客データの正確な把握も可能に
まず、会員数が急増して半年間で2万人に達した。もちろん既存客が旧スタンプカード方式から乗り換えた分はある。だが、新しく作ったアプリ経由で会員になった顧客も多く、現在も週に500~700人の割合で増加している。
当然、売上にも反映された。「この3月から5月を見ると、買い上げ客数は20%アップ、売上も同程度に上がりました。即効力があることは確かです」(谷口氏)と着実に数字に表れている。
入会時にポイントを付与するサービスがまず効果をあげたようだ。また、当初の狙い通り、「ある店でイベントがあれば、その店の利用客やそのエリアの会員に集中的に情報をお知らせするようにしました」(POU DOU DOU Div.生産 永田龍一朗氏)と、プッシュ型の情報配信が奏功した。
店での対応が変わったことも大きい。一元管理できるようになった購買顧客データを見ると、POU DOU DOUは20代前半の顧客が多いことが改めてわかった。ところが、ある店では店頭スタッフの印象で30代の女性が中心客層と思い込んでいた。データから浮かび上がった顧客イメージに基づき、20代向けのカットソーを目立つようにディスプレイしたり、アプローチやレイアウトもいま一度見直すことで、実際に売上につながったという。
獲得したデータを基に分析・検討。スタッフの意識にも変化
「CROSS POINT」導入で、顧客の購買データを深く分析して効果的なアプローチが可能に
精算時、顧客は自分のスマホに会員バーコードを表示させ、スタッフがそれをスキャナーで読み取れば、ポイントが付与され、その顧客の詳細情報も出てくる。これほど商品をお買い上げいただいていたのかと驚くことも多いという。トータルではかなりの額に上るのに、あちこちの店を買い回っていたために気づかなかった例もある。リアルな顧客データが可視化できたことで、優良顧客にはどのようなアプローチが必要か、各店で検討が始まっている。
この7月、「アラジンオフィス」も稼働が始まった。販売や在庫の数字もリアルタイムで正確に把握できるようになり、「CROSS POINT」による顧客の購買データとともに併用すれば、より深い分析が可能になり、さらに効果的な売上アップ策が実現しそうだ。
「客数が減り、客単価ばかりを追いかけるようになると、どうしても発想は“イン”(内側)に向かってしまいます。しかし、客数が増えていけば、色々な手を打つことができます」(谷口氏)。
今後もさらに会員増を図り、次の目標は5万人。正確なデータを把握し、社内の発想をプラスに向けることができたことが、同社にとって「CROSS POINT」と「アラジンオフィス」導入による大きな成果と言えそうだ。
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会社概要
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販売管理・在庫管理システムのアラジンオフィス
5000社以上のユーザー様に直接、販売から運用、保守までを一貫して行っているアイルの豊富な知識とノウハウから生まれた、販売管理・在庫管理システムをご提供しています。サポート力が評価されユーザーリピート率は98.0%。様々な業種・業態にも柔軟に対応可能な中堅・中小企業向け販売管理・在庫管理システムです。